複合機でハガキや封筒を印刷するときの注意点|紙詰まりや印刷不良を防ぐ方法
年賀状や案内状、請求書などを送付する際、複合機を使ってハガキや封筒へ印刷したい場面があります。
普通紙と同じ感覚で印刷すると、紙詰まり、シワ、印刷位置のずれ、トナーの剥がれなどが起きることがあります。特に封筒は厚みが均一ではなく、糊やフラップもあるため注意が必要です。
今回は、複合機でハガキや封筒を印刷するときに確認したいポイントを分かりやすく解説します。
最初に使用できる用紙か確認する
複合機なら、どのようなハガキや封筒でも印刷できるわけではありません。
機種ごとに、対応できる用紙サイズ、厚さ、重さ、封筒の種類が決められています。まずは複合機の取扱説明書やメーカーのサポート情報で、使用予定の用紙が対応しているか確認しましょう。
確認したい主な項目は次のとおりです。
- ハガキや封筒のサイズ
- 用紙の厚さや坪量
- 使用する給紙トレイ
- 印刷面と給紙方向
- フラップを開くか閉じるか
- 自動両面印刷に対応しているか
- 推奨されている用紙の種類
同じメーカーでも機種によってセット方法が異なるため、以前使用していた複合機と同じ向きで入れればよいとは限りません。
ハガキは「インクジェット用」に注意
郵便ハガキには、普通紙タイプのほかに、インクジェット用や写真用などがあります。
レーザー方式の複合機では、インクジェット用ハガキやインクジェット写真用ハガキを使用できない機種があります。リコーも対象機種について、これらのハガキを使用できないと案内しています。faq.ricoh.jp
レーザー複合機は、トナーを熱と圧力で用紙へ定着させます。表面が特殊加工されたハガキを使用すると、正常に搬送できない、トナーが定着しない、汚れが発生するなどの原因になる可能性があります。
ハガキを購入するときは、「レーザープリンター対応」「コピー機対応」などの表示を確認し、使用する機種の説明書も確認しましょう。
基本的には手差しトレイを使用する
ハガキや封筒は、普通紙用の給紙カセットではなく、手差しトレイから印刷する機種が一般的です。
手差しトレイは、厚紙、ハガキ、封筒、ラベル紙など、普通紙以外の用紙を通しやすい構造になっています。
シャープや富士フイルムビジネスイノベーションの案内でも、ハガキや封筒を手差しトレイへセットする手順が紹介されています。sharp.co.jp
ただし、機種によっては専用の封筒・ハガキトレイや、通常の給紙トレイを使用できる場合もあります。必ず機種ごとの指定に従ってください。
用紙サイズと種類を正しく設定する
ハガキや封筒を手差しトレイへセットしただけでは、正しく印刷できないことがあります。
複合機本体とパソコンのプリンタードライバーの両方で、用紙設定を合わせることが大切です。
例えば、次のような項目を設定します。
- 給紙トレイ:手差しトレイ
- 用紙サイズ:ハガキ、往復ハガキ、長形3号など
- 用紙種類:ハガキ、封筒、厚紙など
- 印刷方向:縦または横
- 原稿サイズと出力用紙サイズ
用紙種類を「普通紙」のまま印刷すると、複合機が用紙に合わない速度や温度で処理し、紙詰まりや定着不良につながることがあります。
シャープの案内でも、封筒は用紙タイプを「封筒」、ハガキは機種に応じて「ハガキ」または「厚紙」に設定する手順が示されています。sharp.co.jp
本体側とパソコン側の設定が異なると、「用紙サイズが違います」などのエラーが表示される場合もあります。
ハガキをセットするときの注意点
ハガキは、反りや静電気によって複数枚が一緒に送られることがあります。
セットする前に、次の準備を行いましょう。
- ハガキをよくさばいて1枚ずつ離す
- 反りや折れを平らに直す
- 四辺をそろえる
- 湿気を含んだハガキを使用しない
- 汚れや破れがあるものを取り除く
- トレイへ大量に詰め込みすぎない
用紙ガイドは、ハガキの幅へ軽く合わせます。ガイドが緩すぎると斜めに入りやすく、強く押し付けすぎると給紙不良の原因になります。
大量印刷を始める前に、まず1枚だけテスト印刷し、表裏、上下、余白、郵便番号枠との位置関係を確認しましょう。
封筒をセットするときの注意点
封筒は、折り重なっている部分と重なっていない部分で厚みが異なります。そのため、普通紙よりもシワや斜行が発生しやすい用紙です。
セット前には、次の点を確認してください。
- 封筒の中に空気が残っていないか
- 四辺と折り目がしっかり押さえられているか
- フラップ同士が貼り付いていないか
- 反り、折れ、破れがないか
- 糊やシールが露出していないか
- 用紙ガイドが封筒の幅に合っているか
窓付き封筒、留め具付き封筒、厚みが極端に不均一な封筒、凹凸の大きな封筒、熱に弱い接着剤を使用した封筒などは、使用できない場合があります。
封筒の中の空気を抜き、重なっている部分を平らにしてからセットすると、紙詰まりやシワを減らしやすくなります。
フラップの向きは機種によって異なる
封筒で特に間違えやすいのが、フラップを開くか閉じるか、フラップをどちらへ向けるかという点です。
機種によってはフラップを開いてセットしますが、封筒の種類や給紙トレイによっては、閉じてセットする機種もあります。また、印刷面を上向きにする機種と下向きにする機種があります。
実際に、シャープの一部機種ではフラップを開いてセットするよう案内されていますが、リコーの案内では封筒の種類や使用トレイによってセット方法が分かれています。オフィスソリューション:シャープ
向きを間違えると、上下が逆になるだけでなく、フラップが機械内部へ引っかかって紙詰まりを起こす可能性があります。
複合機本体に表示されるセット方法や、取扱説明書の図を確認してから給紙してください。
封筒のシワは完全に防げない場合もある
正しい封筒と設定を使用しても、紙質、糊付け部分、保管状態、室内の湿度などによって、細かなシワや汚れが発生することがあります。
メーカーも、推奨封筒であっても湿度などの環境によってシワや印刷不良が起きる場合があると案内しています。リコー
シワが出た場合は、次の点を確認してみましょう。
- メーカー推奨の封筒を使用する
- 新しい封筒で試す
- 湿気を避けて保管する
- 封筒を平らに整える
- 一度にセットする枚数を減らす
- 用紙種類が「封筒」になっているか確認する
- 別の給紙方向が指定されていないか説明書を確認する
封筒の種類によって結果が大きく変わるため、大量購入する前に少量で印刷テストを行うと安心です。
両面印刷は対応状況を確認する
ハガキや封筒は、普通紙と同じように自動両面印刷できない機種があります。
一度印刷した用紙を裏返して再び通す場合も、最初の印刷で生じた反りや、再加熱による汚れ、紙詰まりに注意が必要です。
両面に印刷したい場合は、取扱説明書で対応可否を確認してください。手動で裏返す場合は、一度用紙を冷まし、反りを整えてから、給紙方向を十分に確認します。
封筒については、原則として片面印刷を想定した方が安全です。
WordやExcel側の用紙設定にも注意
複合機の設定が正しくても、WordやExcelなどの原稿サイズが違っていると、位置がずれたり、内容が途中で切れたりします。
特に確認したいのは次の項目です。
- 文書の用紙サイズ
- 縦向き・横向き
- 余白
- 拡大・縮小設定
- 差し込み印刷の宛名位置
- プリンタードライバー側の出力サイズ
封筒のサイズが一覧にない場合は、ユーザー定義サイズを登録できる機種もあります。その場合、フラップを含めて測るのか、本体部分だけを測るのかが機種によって異なるため、説明書に従いましょう。
印刷後はすぐに大量に重ねない
レーザー複合機から出てきた直後の用紙は、定着処理によって温かくなっていることがあります。
印刷直後の封筒を大量に重ねると、糊部分が貼り付いたり、反りやシワが残ったりする可能性があります。少し冷ましてから重ね、封入作業を行いましょう。
また、トナーの定着状態、裏面の汚れ、宛名のずれがないか、数枚ごとに確認することをおすすめします。
紙詰まりが起きたときの注意
ハガキや封筒が詰まった場合、無理に引っ張ると用紙が破れ、機械内部へ一部が残ることがあります。
複合機の画面に表示される手順に従い、指定されたカバーを開けて取り除いてください。
機械内部には高温になる定着部分があります。高温注意の表示がある場所には触れず、取り除けない場合は無理をせず保守窓口へ連絡しましょう。
まとめ|大量印刷の前に必ずテストしましょう
複合機でハガキや封筒をきれいに印刷するためには、用紙選び、セットする向き、本体設定、プリンタードライバー設定のすべてを合わせる必要があります。
特に重要なポイントは次のとおりです。
- 使用する機種が対応している用紙を選ぶ
- 基本的には指定された手差しトレイを使用する
- 用紙サイズと用紙種類を正しく設定する
- ハガキや封筒の反りと湿気を取り除く
- フラップの向きは機種の説明書で確認する
- 最初に1枚だけテスト印刷する
- 大量購入や大量印刷の前に仕上がりを確認する
フレンドネットワークスでは、複合機の販売だけでなく、導入後の印刷設定やスキャン設定、ネットワークに関するご相談にも対応しています。
「封筒印刷の向きが分からない」「ハガキを印刷すると紙詰まりする」「印刷位置が合わない」といった場合も、お使いの機種と用紙を確認しながらご案内します。
※対応する用紙、セット方向、印刷面、設定方法は複合機の機種によって異なります。必ずご使用機種の取扱説明書やメーカーのサポート情報をご確認ください。

