OA機器のリース契約で後悔しないために|期間・残債処理・注意点をわかりやすく解説
複合機やビジネスフォン、パソコン、UTMなどのOA機器を導入するとき、よく利用されるのがリース契約です。
初期費用を抑えて必要な設備を導入できる一方、「途中で解約できると思っていた」「入替えで残債がなくなったと思っていた」「契約終了後は自分の会社の所有物になると思っていた」といった誤解も少なくありません。
今回は、OA機器のリース契約について、契約期間、中途解約、残債処理、契約満了時の対応、契約前に確認したい注意点を分かりやすく解説します。
OA機器のリース契約とは?
一般的なファイナンス・リースでは、利用者が選んだOA機器をリース会社が販売会社から購入し、その機器を利用者へ貸し出します。
利用者は、契約期間中、毎月一定のリース料を支払います。
リースの主なメリットは次のとおりです。
- 導入時にまとまった資金を用意しなくてよい
- 毎月の支払額を一定にしやすい
- 最新のOA機器を導入しやすい
- 資金を本業やほかの設備投資に残せる
- 機器の導入時期を計画しやすい
ただし、銀行からお金を借りて購入する方法や、短期間のレンタルとは契約内容が異なります。
リース期間は何年が多い?
複合機などのOA機器では、5年、6年、7年などの契約が提案されることがあります。
複写機の法定耐用年数は5年とされていますが、法定耐用年数と実際のリース契約期間は必ずしも同じではありません。keisan.nta.go.jp
契約期間を長くすると、一般的には月々のリース料を低く見せやすくなります。しかし、月額だけで判断してはいけません。
例えば、同じ機器でも、5年契約より7年契約の方が月額は安くなることがあります。その一方で、長期間にわたって支払いが続き、途中で性能不足や故障の増加が気になっても、簡単には入れ替えられません。
契約期間を決めるときは、次の点を確認しましょう。
- その機器を何年間使う予定か
- 社員数や印刷枚数が変わる可能性はないか
- OSやネットワーク環境の変化に対応できるか
- メーカーの部品供給や保守対応がいつまで続くか
- 月額だけでなく総支払額はいくらになるか
契約年数は、月額を下げるためだけでなく、会社の使用予定に合わせて決めることが大切です。
原則として中途解約はできない
一般的なファイナンス・リースは、原則として契約期間の途中で自由に解約できません。
リース会社は契約開始時に機器代金を販売会社へ支払い、契約期間中のリース料で機器代金や諸費用を回収する仕組みだからです。
契約途中で機器が不要になった場合でも、残りのリース料または契約で定められた解約金を一括で支払う必要があるケースが一般的です。leasing.or.jp
「使わなくなったので機器を返却すれば、翌月から支払いが止まる」という契約ではない点に注意しましょう。
移転、廃業、事業縮小、機器の入替えなどを予定している場合は、事前にリース会社へ確認する必要があります。
「残債」とは何を指すのか?
OA機器の商談で使われる「残債」という言葉は、多くの場合、現在の契約に残っているリース料や、中途解約時に必要となる精算金を指します。
概算は、次のように計算されることがあります。
月額リース料×残りの契約月数
例えば、月額15,000円で残り24カ月なら、単純計算では残りの支払額は36万円です。
ただし、実際の解約金はリース会社や契約内容によって異なり、手数料などが加わる場合もあります。
正確な金額は、リース会社が発行する解約見積書や残高確認書で確認しましょう。
入替え時の「残債処理」に注意
現在のリース契約が残っている状態で、新しい複合機への入替えを提案されることがあります。
このとき、「残債はこちらで処理します」「今のリースはなくなります」と説明されることがありますが、残りの支払義務が無条件で消えるわけではありません。
代表的な処理方法には、次のようなものがあります。
1.現在の契約を一括精算する
現在の契約について、残りのリース料や解約金を支払い、機器を返却します。
誰が、いつ、いくら支払うのかを明確にする必要があります。
2.現在の契約を続けながら新しい契約を始める
一定期間、旧機器と新機器のリース料が二重に発生する方法です。
新しい機器を早く導入できますが、毎月の負担が増えるため、総額を必ず確認しましょう。
3.販売会社が精算し、その費用を新契約に含める
販売会社が旧契約の精算金を負担したように見えても、その金額が新しい機器の販売価格へ含まれている場合があります。
例えば、新しい機器の価格が100万円、旧契約の精算金が36万円なら、新契約の対象金額が実質136万円程度になっている可能性があります。
この方法自体が直ちに問題というわけではありません。しかし、「残債が無料になった」のか「新契約へ上乗せされた」のかでは、意味が大きく異なります。
新しい見積書では、次の項目を分けて確認しましょう。
- 新しい機器そのものの価格
- 旧契約の精算金
- 値引き額
- 新契約のリース対象金額
- 月額リース料
- 契約期間
- 総支払額
月額が下がっても得とは限らない
入替え提案では、「現在より月額が安くなります」と案内されることがあります。
しかし、現在の契約があと1年で終了するのに、新たに7年契約を結べば、月額が下がっても支払期間は大幅に延びます。
比較するときは、月額だけでなく次の金額を確認してください。
月額リース料×契約月数=リース料の総額
さらに、複合機ではカウンター料金、最低基本料金、保守料金、オプション料金などが別途発生する場合があります。
「毎月いくら安くなるか」だけでなく、「契約期間全体でいくら支払うのか」を比較することが重要です。
リース期間が終わったら自分のものになる?
一般的な所有権移転外ファイナンス・リースでは、契約期間中も契約終了後も、機器の所有者はリース会社です。
契約が満了した後は、主に次の選択肢があります。
- 機器をリース会社へ返却する
- 再リース契約を結んで引き続き使用する
- 新しい機器へ入れ替える
リース事業協会によると、一般的には満了の2~3カ月前に通知され、継続使用する場合は再リース、契約を終了する場合は利用者の負担で指定場所へ返却する流れになります。実際の条件は契約書で確認してください。公益社団法人リース事業協会
再リースは、現在の機器を比較的低い料金で使い続けられる場合があります。ただし、機器が古くなることで故障が増えたり、保守部品の供給が終了したりする可能性があります。
契約終了後の対応、返却費用、再リース料金についても事前に確認しておきましょう。
複合機を返却するときはデータにも注意
現在の複合機には、読み取った画像や印刷データ、FAXデータ、アドレス帳などを保存する記憶装置が搭載されている場合があります。
契約終了時に機器を返却する際は、データ消去の方法を確認しましょう。
- 本体の初期化だけで十分か
- 記憶装置のデータ消去を誰が行うか
- データ消去証明書を発行できるか
- アドレス帳やスキャン送信先が削除されているか
- ICカードや認証情報が残っていないか
返却日になって慌てないよう、販売会社や保守会社へ早めに相談することをおすすめします。
契約前に確認したいチェックポイント
OA機器のリース契約を結ぶ前に、最低限、次の項目を確認しましょう。
- 契約相手となるリース会社名
- リース対象となる機器とオプションの内訳
- 月額リース料と契約期間
- 契約期間全体の総支払額
- 中途解約時の条件と精算方法
- 旧契約の残債が新契約へ含まれているか
- 保守料金やカウンター料金が別契約か
- 故障時の修理や代替機の対応
- 契約満了時の通知方法
- 再リース料金と更新条件
- 契約終了時の返却費用
- 機器内データの消去方法
営業担当者の口頭説明だけで判断せず、見積書、注文書、リース契約書、保守契約書の内容が一致しているか確認することが大切です。
まとめ|入替え前に現在の契約内容を確認しましょう
OA機器のリースは、初期費用を抑えて必要な設備を導入できる便利な仕組みです。一方で、原則として中途解約ができず、契約期間中は支払いが続きます。
特に機器の入替えでは、「残債処理」という言葉だけで判断せず、旧契約の精算金が新契約に含まれているのか、総支払額がいくらになるのかを確認することが重要です。
フレンドネットワークスでは、現在の契約期間や残りの支払額を確認せず、無理に入替えをおすすめすることはありません。
現在の契約を続けた方が有利であれば、そのまま使用することをご提案します。入替えによって費用削減や業務改善が期待できる場合には、残債を含めた総額を分かりやすくご説明します。
「今のリースがあと何年残っているか分からない」「入替え提案が本当に得なのか確認したい」という方は、お気軽にご相談ください。
現在のご契約の方が有利な場合は、無理な入替えをおすすめすることはありません。
※リース契約の内容、中途解約金、満了時の取扱いは契約ごとに異なります。最終的には、現在ご契約中のリース会社および契約書でご確認ください。


