パスワードだけでは不十分?会社のメールを守る「多要素認証」とは
会社で使用しているメール、クラウドストレージ、ネットバンキングなどには、顧客情報や契約書、請求書といった重要な情報が保存されています。
こうしたサービスを守るために欠かせないのがパスワードです。しかし、現在はパスワードだけに頼ったセキュリティ対策では、十分とはいえなくなっています。
そこで導入したいのが「多要素認証」です。
多要素認証とは?
多要素認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンに届く確認コードや認証アプリ、生体認証などを組み合わせて本人確認を行う仕組みです。
たとえば、次のような流れでログインします。
- IDとパスワードを入力する
- スマートフォンに確認通知が届く
- 本人が承認するとログインできる
仮にパスワードを第三者に知られても、スマートフォンなどによる追加認証を通過できなければ、不正ログインを防げる可能性が高まります。
パスワードが盗まれる主な原因
パスワードの流出は、高度なサイバー攻撃だけで起こるものではありません。
代表的な原因として、次のようなものがあります。
- 同じパスワードを複数のサービスで使い回している
- 実在する企業を装った偽メールにだまされる
- 偽のログイン画面にIDとパスワードを入力してしまう
- 簡単に推測できるパスワードを使用している
- 退職者や異動した社員のアカウントが残っている
特に注意したいのが、偽のメールやSMSから偽サイトへ誘導する「フィッシング」です。
見た目が本物に近いメールも多く、文章を見ただけでは判別しにくくなっています。
多要素認証を設定したいサービス
すべてのサービスを一度に変更するのが難しい場合は、重要度の高いものから設定しましょう。
優先したいのは、次のようなサービスです。
- 会社のメール
- GoogleやMicrosoftのアカウント
- インターネットバンキング
- クラウドストレージ
- 会計・給与管理サービス
- ECサイトや決済サービス
- SNSの管理用アカウント
会社のメールが乗っ取られると、過去のやり取りを悪用して、取引先へ偽の請求書や振込先変更のメールを送られる可能性があります。
まずは会社のメールと、重要な情報を保存しているクラウドサービスから確認することをおすすめします。
どの認証方法を選べばよい?
多要素認証には、SMSで確認コードを受け取る方法、認証アプリを使う方法、端末の生体認証を利用する方法などがあります。
利用できる場合は、認証アプリやパスキーなど、フィッシングへの耐性が高い方法を検討しましょう。
ただし、どの方式でも、心当たりのないログイン承認通知が届いた場合は、安易に「承認」を押してはいけません。パスワードを変更し、管理者やサービス提供会社へ確認してください。
導入前に決めておきたいこと
多要素認証を設定する前に、機種変更やスマートフォンの紛失に備えた復旧方法も確認しておきましょう。
バックアップコードを安全な場所に保管し、管理者が退職者のアカウントを停止できる状態にしておくことも大切です。
また、多要素認証を導入しても、端末やソフトウェアの更新、ウイルス対策、データのバックアップなどが不要になるわけではありません。複数の対策を組み合わせることで、会社の情報をより安全に守れます。
まとめ
多要素認証は、パスワードが漏れてしまった場合に備えるための重要な対策です。
特別な設備を購入しなくても、現在利用しているメールやクラウドサービスの設定画面から無料で利用できる場合があります。
まずは会社で使用しているサービスを確認し、多要素認証が有効になっているかチェックしてみてください。
フレンドネットワークス株式会社では、パソコンやネットワーク、セキュリティに関する身近なお困りごとのご相談を承っています。
「設定方法が分からない」「どのアカウントから対策すればよいか分からない」といった場合も、お気軽にご相談ください。


