複合機、映りがきれいなメーカーはどこ?画質で選ぶときのポイント
複合機を選ぶ際、「どのメーカーが一番きれいに印刷できるのか?」と気になる方は多いのではないでしょうか。
特に、写真入りの提案書、物件資料、商品カタログ、建築図面、デザインデータなどを印刷する会社では、色の再現性や細い線の見え方が重要になります。
結論から申し上げると、写真やグラデーションを重視する場合は富士フイルムが候補に挙がりやすいものの、すべての用途で一番きれいなメーカーが決まっているわけではありません。
複合機の画質は、メーカーだけでなく、機種、印刷設定、使用する用紙、出力するデータによっても大きく変わります。
今回は、代表的なメーカーの画質面における特徴と、複合機を画質で選ぶ際のポイントを解説します。
写真やグラデーションを重視するなら富士フイルム
写真、人物、空や背景のグラデーションなどをきれいに見せたい場合、富士フイルムの複合機は有力な候補です。
富士フイルムビジネスイノベーションの一部機種では、1,200×2,400dpiの高画質出力に対応しています。
小粒径のトナーを採用している機種もあり、細かな文字や線、色の境界を滑らかに表現しやすいことが特徴です。
次のような用途に向いています。
- 写真入りの提案書
- 不動産の物件資料
- 商品カタログ
- 店舗のチラシ
- デザイン性の高いプレゼン資料
- 人物や風景を含む資料
ただし、パソコンの画面と印刷物では色の見え方が完全には一致しません。モニターは光で色を表現し、複合機はトナーと紙で色を表現するためです。
細かな線や色再現のバランスに強いリコー
リコーのカラー複合機には、4,800dpi相当×1,200dpiの高精細出力に対応した機種があります。
細い線、細かな文字、グラフ、写真などをバランスよく出力しやすく、一般的なオフィス文書から写真入りの資料まで幅広く対応できます。
独自のトナーや定着技術を採用し、省エネ性能と画質の両立を図っている機種もあります。
次のような用途で比較対象に入れたいメーカーです。
- 文字と写真が混在する提案書
- 細かな表やグラフ
- 建築・設計関係の図面
- カラーの社内資料
- 営業用のプレゼン資料
文字やグラフィックを安定して出力しやすいキヤノン
キヤノンのオフィス向けカラー複合機には、1,200×1,200dpiでデータ処理できる機種があります。
文字、線、図形などを含むビジネス文書との相性がよく、提案書や報告書などを見やすく仕上げたい場合に候補となります。
機種やオプションによってはAdobe PostScript 3にも対応し、デザインデータやグラフィックを扱う環境でも利用できます。
ただし、PostScriptへの対応状況やオプションの有無は機種によって異なるため、導入前の確認が必要です。
コストと画質のバランスに優れた京セラ
京セラのカラー複合機には、4,800dpi相当×1,200dpiや1,200×1,200dpiで出力できる機種があります。
印刷する文書に合わせて色の再現方法を調整する機能や、階調、画像の滑らかさ、光沢感を調整できる機種もあります。
写真画質だけでなく、耐久性やランニングコストも含めて選びたい企業に適しています。
次のような用途に向いています。
- 見積書や提案書
- カラーの営業資料
- 表やグラフを含む資料
- 日常的に大量印刷する事務所
- 画質と印刷コストの両方を重視する企業
通常のオフィス文書であれば十分にきれいな出力が可能ですが、写真や特殊なデザインデータを多く扱う場合は、事前に実際のデータを出力して確認することをおすすめします。
日常のビジネス文書をきれいに出力しやすいシャープ
シャープのカラー複合機には、トナーに合わせたカラープロファイルやスクリーン処理を採用し、色の再現性を高めている機種があります。
写真、文字、網点などの構成要素を判別し、それぞれに適した画像処理を行う機種もあります。
日常のオフィス文書を安定した品質で出力したい場合や、使いやすさと画質を両立したい場合に候補となります。
解像度が高ければ、必ずきれいとは限らない
複合機のカタログを見ると、600dpi、1,200dpi、4,800dpi相当などの数字が記載されています。
dpiは、1インチの中にどれだけ細かく点を配置できるかを示す目安です。一般的には数字が大きいほど、細かな文字や線を表現しやすくなります。
しかし、解像度の数字だけで、実際の画質を判断することはできません。
メーカーによって「実解像度」と「相当解像度」の表記方法が異なるほか、画像処理によって細かな表現を実現している機種もあります。
また、高解像度モードを選択すると、機種によっては印刷速度が遅くなる場合があります。
複合機の画質を決める6つの要素
1.トナーの粒径
トナーの粒が小さく均一であるほど、細かな文字や線、色の境界を滑らかに表現しやすくなります。
同じ解像度でも、トナーの特性によって見え方が変わります。
2.階調表現
階調とは、色の濃淡をどれだけ滑らかに表現できるかという性能です。
空、影、背景色などのグラデーションでは、階調表現の違いが分かりやすく現れます。
3.画像処理
複合機は受け取ったデータをそのまま印刷するだけではありません。
文字、写真、線画などを判別し、輪郭の補正やノイズ処理を行ってから印刷します。この画像処理の違いも、仕上がりに影響します。
4.スクリーン処理
複合機は、非常に細かな点の組み合わせによって色の濃淡を表現しています。
点の並べ方や角度を調整するスクリーン処理によって、写真の滑らかさ、モアレの発生、細かな模様の見え方などが変わります。
5.色補正
複合機は、使用環境、気温、湿度、機械の状態などによって色が変化することがあります。
その変化を補正し、安定した色を維持するための色補正やキャリブレーション機能も重要です。
6.定着方式
定着とは、用紙に付着したトナーを熱と圧力で固定する工程です。
定着温度や方式によって、トナーの光沢、色の見え方、用紙との相性などが変わります。
用紙と印刷設定でも画質は変わる
同じ複合機を使用しても、用紙や印刷設定が違えば仕上がりは変わります。
例えば、コピー用紙へ写真を印刷すると、色が沈んで見えることがあります。写真やデザイン資料では、表面が滑らかな高白色紙やコート紙の方が鮮やかに見える場合があります。
また、プリンタードライバーには次のような設定があります。
- 写真モード
- 文字・図形優先
- 高画質モード
- グロスモード
- 色補正
- カラーマッチング
- トナー節約モード
初期設定のまま印刷した結果だけで、複合機の画質を判断しないことも大切です。
画質を重視するなら実際のデータで比較する
複合機を画質で選ぶ場合、カタログの解像度だけを比較するのではなく、自社で普段使用しているデータを実際に出力して確認しましょう。
確認用データには、次のような内容を入れておくと違いを判断しやすくなります。
- 小さな文字
- 細い線や図面
- 会社のロゴ
- 人物や商品の写真
- 空や背景のグラデーション
- 色の薄い表やグラフ
- 自社でよく使う用紙
同じデータを候補となる複数の機種で出力し、並べて比較することが大切です。
まとめ
写真やグラデーションの表現を重視する場合は、富士フイルムが有力な候補になります。
一方で、文字や細い線、一般的なオフィス文書では、リコー、キヤノン、京セラ、シャープにもそれぞれ強みがあります。
実際の画質は、解像度だけでなく、トナーの粒径、階調表現、画像処理、スクリーン処理、色補正、定着方式などの組み合わせで決まります。
そのため、メーカー名やカタログの数字だけで判断せず、事前に普段使用しているデータを販売店へ渡し、実際に出力したものを確認することをおすすめします。
フレンドネットワークスでは、お客様が実際に使用するデータや用途を確認し、複数メーカーの中から適した機種をご提案します。
画質や印刷コスト、使い勝手を含めて比較したい方は、お気軽にお問い合わせください。


