複合機の紙詰まりはなぜ起こる?湿気・用紙の劣化などの原因と対策

複合機を使用していると、突然発生する「紙詰まり」。

急いでいるときに限って発生し、業務が止まってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。

紙詰まりは機械の故障だけでなく、用紙の湿気や経年劣化、セット方法、用紙設定など、さまざまな原因で発生します。

今回は、複合機で紙詰まりが起こる主な原因と予防方法、安全な取り除き方について解説します。

原因1.用紙が湿気を吸っている

紙詰まりの原因として特に多いのが、用紙の湿気です。

コピー用紙は空気中の水分を吸収しやすく、湿気を含むと紙の「コシ」が弱くなります。その結果、複合機内部で紙が曲がったり、ローラーに正しく送られなかったりして、紙詰まりが起こりやすくなります。

特に注意したいのは、次のような時期や場所です。

  • 梅雨の時期
  • 雨が続いている時期
  • 湿度の高い倉庫
  • 空調が止まっている夜間や休日
  • 給湯室や窓の近く
  • 開封した用紙を長期間放置している場合

キヤノンも、湿度の高い時期には用紙が水分を吸収し、反発力が弱くなることで紙詰まりなどが発生しやすくなると案内しています。faq.canon.jp

湿気対策

開封後に残った用紙は、購入時の包装紙やビニール袋に戻し、できるだけ密封して保管しましょう。

用紙を複合機の給紙カセットへ大量に入れたままにせず、使用量に応じて補充するのも効果的です。

なお、一度強く湿気を吸った紙は、乾燥させても反りやコシが完全には元に戻らない場合があります。紙詰まりが続く場合は、新しい用紙に交換してみてください。

原因2.用紙が古くなっている

長期間保管した用紙は、見た目に問題がなくても劣化していることがあります。

湿気や乾燥を繰り返すことで、次のような状態になりやすくなります。

  • 紙が反っている
  • 紙の端が波打っている
  • 紙同士が貼り付いている
  • 折れやしわがある
  • 紙粉が増えている
  • 紙のコシが弱くなっている
  • 端や角が傷んでいる

このような用紙は正常に給紙されにくく、複数枚が同時に送られたり、搬送途中で斜めになったりします。

古い用紙で紙詰まりが続く場合は、別の新しい用紙に入れ替えて改善するか確認しましょう。

原因3.用紙のセット方法が間違っている

用紙が正しくセットされていない場合も、紙詰まりが発生しやすくなります。

特に多いのが、次のようなケースです。

  • 用紙を上限線より多く入れている
  • 用紙ガイドが紙の幅に合っていない
  • 用紙が斜めにセットされている
  • サイズの違う用紙が混ざっている
  • 折れた紙や反った紙が入っている
  • 用紙の表裏や向きが適切でない
  • 用紙同士が静電気で貼り付いている

用紙を補充するときは、紙を軽くさばいてから、四隅をそろえてセットします。ただし、強く曲げたり無理に反らせたりしないようにしてください。

給紙カセットの用紙ガイドは、紙に強く押し付けるのではなく、隙間ができない程度に合わせましょう。

原因4.用紙の種類と本体設定が合っていない

普通紙、厚紙、封筒、ラベル紙、再生紙などは、それぞれ厚さや表面の性質が異なります。

実際にセットした用紙と、複合機本体やパソコンの印刷設定が合っていないと、紙を送る速度や定着温度が適切に調整されず、紙詰まりやしわ、印刷不良につながることがあります。

例えば、厚紙を使用するときは、本体とプリンタードライバーの両方で「厚紙」を選択する必要があります。

特殊用紙を使用する場合は、その機種が対応している用紙の種類・厚さ・サイズを取扱説明書で確認してください。リコーも、用紙種類や原稿サイズの設定によって紙詰まりが改善する可能性があると案内しています。faq.ricoh.jp

原因5.給紙ローラーの汚れや摩耗

複合機は、内部のローラーで用紙を1枚ずつ送り出しています。

長期間使用すると、ローラーに紙粉やほこりが付着したり、ゴム部分が摩耗したりして、用紙をうまくつかめなくなることがあります。

次のような症状がある場合は、給紙ローラーの汚れや摩耗が考えられます。

  • 給紙カセットから紙が送られない
  • 複数枚が同時に送られる
  • 同じ場所で繰り返し詰まる
  • 紙を入れ直しても改善しない
  • 給紙時に異音がする

清掃方法は機種によって異なります。市販の薬品などを使用せず、取扱説明書に記載された方法で清掃してください。

改善しない場合は、ローラーや分離パッドなどの部品交換が必要な可能性があります。

原因6.異物や紙片が残っている

一度紙詰まりが発生した後、破れた紙の一部が内部に残っていると、再び紙詰まりを起こすことがあります。

また、次のような異物が入り込むケースにも注意が必要です。

  • ホチキスの針
  • クリップ
  • 付箋
  • シールやラベル
  • 破れた紙片
  • 封筒の粘着部分

紙を取り除いた後は、ちぎれた部分がないか確認し、残った紙片をすべて取り除きましょう。

ただし、奥に入り込んだ紙片を定規やドライバーなどで無理に取ろうとすると、部品を傷める危険があります。手の届かない場所に紙片が残っている場合は、保守会社へ連絡してください。

紙詰まりが起きたときの対処方法

紙詰まりが起きたら、慌てて紙を引っ張らず、次の手順で対処します。

1.操作パネルを確認する

最近の複合機は、紙が詰まっている場所と取り除き方を操作パネルに表示します。

まずは表示内容を確認し、案内されたカバーや給紙カセットを開けてください。

機種によって手順が異なるため、必要に応じて取扱説明書も確認しましょう。

2.紙の進行方向に沿ってゆっくり取り出す

詰まった紙は、できるだけ両手で持ち、紙が進む方向に沿ってゆっくり引き抜きます。

勢いよく引っ張ると途中で紙が破れ、内部に紙片が残る可能性があります。

紙が簡単に動かない場合は、無理に引っ張らず、別のカバーから取り出す方法がないか操作パネルや説明書を確認してください。

3.内部の高温部分に注意する

紙詰まりを取り除く際に、特に注意したいのが「定着部」です。

定着部は、熱と圧力によってトナーを紙に定着させる部分で、使用直後は非常に高温になっています。

不用意に触れると、やけどをする危険があります。シャープの取扱説明書でも、定着部や排紙部は高温になるため、紙詰まり処置の際に定着部へ触れないよう注意喚起されています。global.sharp

高温注意の表示がある場所には触れず、必要であれば時間を置いてから作業してください。電源操作については、機種ごとの画面表示や取扱説明書に従います。

4.紙片が残っていないか確認する

紙を取り出したら、途中で破れていないか確認します。

小さな紙片でも内部に残っていると、紙詰まり表示が消えなかったり、次の印刷で再び詰まったりします。

5.カバーを確実に閉める

開けたカバーや給紙カセットを元に戻します。

カバーが完全に閉まっていないと、紙詰まりを解消してもエラー表示が消えない場合があります。

紙詰まりを予防するチェックリスト

日頃から次の点を確認すると、紙詰まりを減らせます。

  • コピー用紙を湿気の少ない場所で保管する
  • 開封後の用紙を包装紙や袋に戻す
  • 古い用紙や反った用紙を使用しない
  • 給紙カセットへ紙を入れ過ぎない
  • 用紙ガイドを正しく合わせる
  • 異なるサイズや種類の紙を混ぜない
  • 用紙の種類と印刷設定を合わせる
  • 定期的に紙粉やほこりを清掃する
  • 使用できる用紙の厚さや種類を確認する

同じ場所で何度も詰まる場合は点検が必要

一度だけの紙詰まりであれば、用紙の状態やセット方法が原因の可能性があります。

しかし、新しい用紙に交換しても同じ場所で何度も詰まる場合は、給紙ローラーの摩耗、搬送部品の不具合、センサーの汚れなど、複合機本体に原因があるかもしれません。

無理に使い続けると別の部品まで傷める可能性があるため、保守会社や販売店へ点検を依頼しましょう。

フレンドネットワークス株式会社では、複合機の導入だけでなく、使用中のトラブルや設定、ネットワーク環境についてもご相談を承っています。

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